排便後のうっ血の取り方

排便後のうっ血の取り方

排便後の処理わが国では、排便後、紙でお尻をふくのが普通です。しかし、肛門の衛生という見地からすれば、これはあまり好ましいことではありません。肛門はもともと、ひだの多いつくりになっていますから、これでは便をそのひだの間に押し込んでいるようなものです。

特に痔を患っている人は、分泌物や汚物で肛門の周辺が汚れがちですから、排便後は必ず洗うようにしてください。出来ればウォッシュレットなどの洗浄器で洗い、温風で乾かすのが一番ですが、この装置がなければ、浴室にぬるま湯を入れた容器を用意し、その上にまたがって指で肛門の周辺を洗いましょう。洗浄したら、タオルで水けをよくふきとっておくことも忘れずにしましょう。

もし、それができないときは、ガーゼかカット綿を水でぬらして汚れをふきとるようにします。紙でゴシゴシこすったり、化粧石鹸を使って洗ったりするのは、皮膚を刺激して傷や湿疹を悪化させてしまい、よくありません。

また長時間トイレにしゃがんでいきんでいると、肛門部のうっ血が強まり、痔核(イボ痔)によくありません。そうならないよう、排便を早く切り上げ、トイレにいる時間を短くしましょう。

そしてトイレから出たら次のような肛門部のうっ血を改善する工夫を心がけてください。

1) おなかの下(うつぶせのとき)や腰の下(あおむけのとき)に、座布団やクッションを敷いて、お尻の位置を高くして横になります。あおむけのときは両膝を胸に引き寄せ、肛門の力を抜くと、より効果的です。
2) あおむけに寝た姿勢から、両手を腰に当て、お尻と両足を真上に引き上げます。
3) オフィスでは、イスの上に両手と頭をつけて、お尻を高くします。

この姿勢で、5 ~10分間休養すれば、肛門部のうっ血が改善され、痔核の予防に役立ちます。

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